福岡大学病院の評判~看護師の給料・年収・日勤・夜勤なし・ブランクは?

医療サービスを提供している大学病院です。地域に開かれている病院であり、高度で先進的な医療を求めて受診される方が増えています。

看護師に対する教育も積極的であり、社会に必要とされる医療人材の育成に努めています。ほかの病院にありがちな看護業務ではなく、高度で質の高い看護実践ができるように教育に力を入れています。看護師の退職率が低く、スキルアップ、働きやすさなどすべてにおいて注目される病院です。

ここでは、福岡大学病院の評判から、その特徴についてみていきたいと思います。

福岡大学病院とは

福岡大学病院は、福岡市城南区に位置する病院で、地下鉄七隈線福大前駅に直結しているため受診しやすい好立地にあるといえます。地下鉄を下車すると、そのまま病院構内に入っていくことができます。雨の日や暑い日、寒い日などでも苦になりません。そのため地域住民だけではなく、広い範囲から受診に来られます。

詳細情報

【病院の特徴】
福岡大学病院は1973年に開設された病院で、2011年には新診療棟がオープンし、とてもきれいで過ごしやすい病院であると評判です。病院スタッフにとっても働きやすさが特徴となっています。

「あたたかい医療」という基本理念のなか、医療サービスを提供されていますが、大学病院として高度で先進的な医療の提供や臨床研究も積極的に行われています。特に心疾患、脳卒中、がん治療、周産期医療などにおいては、地域の中核病院として役割を担っています。さらに手術支援ロボット「ダヴィンチ」を始め、最先端の画像診断、臨床病理診断、放射線治療などにも取り組んでいます。

看護師は、提供されている高度で先進的な医療にかかわることができるだけではなく、幅広い症例にかかわることもできます。高度で質の高い人材教育も用意されており、スキルアップのために就業希望する看護師も少なくありません。

【病床数】
915床(一般855床、精神60床)
入院のべ患者数:274,319名(1日当たり約752名)、外来のべ患者数:365,401名(1日当たり約1,001名)、手術件数:8,490件(1日当たり約23名)(2017年度実績)

【診療科目】
腫瘍・血液・感染症内科、内分泌・糖尿病内科、循環器内科、消化器内科、 呼吸器内科、腎臓・膠原病内科、 神経内科・健康管理科、総合診療部、東洋医学診療部、精神神経科、小児科、消化器外科、呼吸器・乳腺内分泌・小児外科、整形外科、形成外科・美容外科、脳神経外科、心臓血管外科、皮膚科・美容皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科、麻酔科、歯科口腔外科、リハビリテーション科、アレルギー科、リウマチ科、肛門科

【設置されている診療センターや部門、専門外来】
病理部・病理診断科、臨床検査部、内視鏡部、輸血部、放射線部、手術部、栄養部、血液浄化療法センター、医療情報部、地域医療連携センター、救命救急センター、総合周産期母子医療センター、看護部、薬剤部、臨床研究支援センター、臨床工学センター、医療安全管理部、感染制御部、腫瘍センター、臓器移植医療センター、再生医療センター、遺伝医療室、メディカルフィットネスセンター など

採用条件など

福岡大学病院は、新卒の看護師だけではなく、随時中途採用も行っています。定期的に看護師の採用を行っていますので、気になる人は病院公式サイトの募集要項を見るようにしておきましょう。

看護師の募集内容は以下の通りです。

【勤務時間】
◎パターン1
日勤:8:30~16:50
長日勤:8:30~18:50
夜勤:18:30~8:50

◎パターン2
日勤:8:30~16:50
夜勤:18:30~8:50
※2交代制

【給与(初任給)】
4年生卒:262,712円~
3年生卒:251,996円~
2年生卒:240,894円~
※夜勤手当、特殊勤務手当、時間外手当などは含まれていません。
※住居手当5,000円(最低支給額)を含んでいます。

賞与:年2回
手当:通勤手当、夜勤手当、特殊勤務手当、時間外手当 その他規定による

【休日】
4週8休
有給休暇:あり(初年度15日付与、年間最大20日付与)
その他:指定休(初年度15日付与、年間最大20日付与)、季節休(年間13日)、産前(6週間)、産後(8週間)、育児(1歳の誕生日の前日まで) その他規定による

【福利厚生】
看護師寮:なし
育児支援:あり
その他:スポーツ施設、厚生施設(阿蘇くじゅう国立公園 九重温泉郷「やまなみ荘」)、宿泊施設 など

福岡大学病院の内部情報

看護師の業務について

福岡大学病院は、「あたたかい医療」を理念に掲げ、患者さん中心の医療の提供によって地域住民のニーズにこたえています。また高度先進医療にも積極的に取り組んでおり、福岡県では指導的立場の病院です。大学病院ですから臨床研究においての役割が高くなっています。

看護師は質の高い看護実践を求められており、患者さん中心の看護を主体的に実践できるように人材教育に取り組んでいます。人材教育システムとして、キャリア開発ラダー制度を導入しています。看護師一人ひとりが看護実践力を高めることができるように、個々の能力に応じてスキルアップへの取り組みができるようなシステムになっています。

新人教育を始めとして、レベルⅢまで設定されており、基礎的な看護実践から応用編まで段階に応じてスキルを高めていくことができます。レベルⅢまでいくと、認定看護師や専門看護師、管理者、教育者などを目指すことができ、病院内外で活躍することができるようになります。

新卒1年目の看護師については、先輩看護師とペアになり病棟業務を一緒に学んでいきます。先輩看護師がOJTによって指導していきますので、安心して確実に業務を覚えていくことができます。

教育担当の看護師は、3年目程度の若手の看護師が多く、新卒1年目の看護師であっても世代がそれほど変わりませんから、質問もしやすく、悩んだときには相談しやすい相手です。

教育担当の看護師においてもすべての責任を負うわけではなく、病棟に配置されている看護師長を始め、教育担当者や看護主任などが付いてくれています。指導に行き詰まったときにも、相談しながら指導を行うことができます。

病棟全体で「新しい看護師を育てよう」という雰囲気がありますので、新人看護師は働きやすい環境であるといえます。そのため新卒看護師の退職率は極めて低いのが特徴となっています。

残業、休み、有給消化など

福岡大学病院は、1日当たりの外来患者数は1000名を超え、入院者は1日当たり700名を超えています。手術件数の平均は1日20件以上となっています(2017年度実績)。福岡県において中核をなしている病院ですので、高度先進医療を求めて福岡県内外から患者さんが来られています。

この医療の提供を支えているのは、看護師であるといっても過言ではありません。そのため業務量はとても多く、毎日業務に追われながら看護業務を行わねばなりません。毎年、新卒看護師は多く入職してきますが、あまりに業務が多いためにどれだけ看護師がいるとしても充足しているとは感じられません。

そのため多くの病棟において残業は当たり前のように行われています。日勤での勤務であっても1~2時間程度の残業は当たり前で、新患が多い日には3~4時間程度の残業となってしまうこともあります。さらに勤務前の情報収集も念入りにしておかないと業務についていくことができません。勤務開始1時間以上も前に出勤している看護師も少なくないのです。

教育システムがしっかりしているということもあって、勉強会や研修会、委員会活動も月に何度か開催されています。時間外で行われることがほとんどで、帰宅が遅くなってしまいます。

新卒看護師は覚えなければならないことが多く、勤務時間だけでは賄うことができません。そのため休日を利用して勉強している看護師が少なくありません。

人間関係はいいの?

福岡大学病院は医師を中心としてチーム医療を推進している病院です。医師、コメディカルなどとの連携もスムーズで、コミュニケーションもしっかりと取れています。病院全体をみると人間関係は良好であるといえます。

看護現場においても同様に、相談しあいながら看護業務が進められていますので、働きにくさを感じることはないでしょう。

新卒看護師においては、先輩看護師とペアを組みながら業務を一つずつ覚えていきます。病棟全体で新人看護師を育てていこうとする雰囲気がありますから、不安を感じることなく働くことができます。先輩看護師は丁寧に業務を教えてくれると定評があります。

もちろん人の命にかかわる仕事ですから厳しい側面もありますが、先輩看護師の指導には優しさを感じることができますから、人間関係が嫌になって退職してしまう人はかなり少ない病院です。

新人看護師の退職率を見てみますと、
2016年度:4.6%
2015年度:1.4%
2014年度:2.3%
となっています。ほかの同規模の病院と比べるとかなり少ない数字となっています。新人看護師にとっては働きやすい病院であるといえるでしょう。

福岡大学病院の評判からみた転職するメリット・デメリット

転職するメリット

1、教育制度が整っており新人看護師を育てていこうとする風土が強い

福岡大学病院は、高い教育システムを整えられていることが特徴的で、スキルを高めたいと考えている看護学生や看護師から注目されています。独自のキャリア開発プログラムが用意されており、新卒1年目の看護師であっても、ベテラン看護師であっても、常にスキルアップを目指して知識や技術を高めることができます。

新人看護師の場合、単に看護技術やルーティン業務を覚えるだけではなく、患者さんに適した看護実践ができるように研修が組まれています。日々の病棟業務においては、先輩看護師とペアになりながら業務に当たります。また集合研修においては、ディスカッションやグループワークにおいて、知識を高めていくことができます。

勉強会や研修会には先輩看護師も参加しますので、先輩看護師の持っている知識や技術を直接身に付けていくことができます。

先輩看護師は全体的に丁寧に指導してくれると評判になっています。これは病院全体にある「新人看護師を育てていこう」とする風土によるものだといえます。もちろん厳しい先輩もいますが、決して当たり散らしているとかいじめているというものではありません。厳しいなかにも優しさがありますので、退職者が少ないことにつながっているのでしょう。

2、給料や福利厚生が行き届いている

給料は1年目の新卒看護師から多いと評判になっています。九州のなかでもトップレベルであるために、給料面において不満のある看護師は少ないといえるでしょう。勤続年数が数年程度の看護師においても年収が500万円に届いている人もいます。

また福利厚生が整えられています。

まず休みをしっかりと取得することができます。勤務体制が2交代制なので、夜勤明け、次の日が休みとなり、休日をしっかりと取得した感覚を得られます。4週8休の休みのほかにも指定休、季節休などが付与されますので、年間休日は120日以上にもなります。月の休みで計算すると10日~11日程度の休日があることになります。

さらに妊娠や出産した看護師については、積極的に時短勤務などを受けることができます。そのため病棟や外来には妊娠している看護師が少なくありません。働きやすさによって、勤続しやすくなっているといえるでしょう。

転職するデメリット

1、現場はとても忙しく残業は日常的

福岡大学病院は、1日当たりの入院患者数は700人を超えており、外来患者数においても1000名程度おられます。1日の手術数も20件を超えています。福岡県だけではなく、九州全体をみても中核病院としての役割を担っているといえます。

看護師の業務はとても多く、日々業務に追われながら業務に就かねばなりません。日々新患業務に追われますから、忙しい日にはかなり長時間の残業となってしまいます。日勤で出勤した看護師の残業時間は少なくとも1時間程度は確実で、多い日には3時間程度であることもあります。ときには夜勤明けでも残業している風景を見かけることがあります。

教育システムが整っていることは評価されていますが、かなり頻繁に勉強会や研修会が開催されているために、これが負担と感じてしまうこともあります。特に経験を重ねていくごとに忙しくなっていきます。新人教育の担当に当たっている看護師であれば、自分自身の業務に加えて、新人指導にも時間を取られてしまいます。

ただし休日が多く、リフレッシュすることができます。4週8休に加えて、指定休や季節休などによって、年間休日は120日を超えます。月でいうと10日~11日程度の休みを取得できる計算ですから、プライベートを充実させている看護師も少なくありません。

2、経験を重ねていくごとに責任が重くなる

福岡大学病院は教育制度が整っており、スキルを高めたいという志の高い看護師においてはとても適している病院であるといえます。実際、看護学生の間でも評判となっており、入職を希望する学生も多くなっています。

キャリア開発プログラムにおいては、新卒看護師だけではなく、経験の浅い看護師からベテラン看護師まで知識や技術を向上させることができるようになっています。1つずつ着実にスキルを高めていくことができます。

経験が少しずつ長くなり、レベルが上がっていくごとにその看護師の役割は重くなっていきます。3年目程度からは新人教育も行うようになり、勉強会や研修会も多くなっていきます。その中でがん看護、小児看護。救急看護など、高度で深い知識や技術を身に付けていかねばなりません。

志の高い看護師であれば、常に向上していくことができ、適している職場であるといえますが、モチベーションがそれほど高くない看護師においては苦痛に感じている人もいます。

特に結婚や妊娠、出産の経験を機に、家庭と両立してまで続けることに疑問を持ってしまい退職してしまう看護師もおられます。

まとめ

福岡大学病院で看護師として働きたい人のために、評判など詳細をお伝えしました。

福岡大学病院は「あたたかい医療」の提供を理念として掲げ、地域の中核病院として役割を果たすだけではなく、高度先進医療の推進によって九州全体でのリーダー的な存在を担っている病院です。

看護師は高い看護実践を求められますが、教育制度がしっかりと整えられており、スキルアップには最適な病院であるといえるでしょう。

さらに福岡大学病院の内部情報を知りたい人であれば、看護師転職サイトに登録することをオススメします。担当コンサルタントが内部情報をしっかりと掴んでいますので、細かな人間関係や上司の性格などを知ることができます。

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参考:福岡大学病院 公式サイト