外国人雇用のルール

外国人の雇用については厚生労働省が次のようなルールを定めていますのでご紹介いたします。

1.就労可能な外国人の雇用

外国人の方は、出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」という)で定められている在留資格の範囲内において、日本での就労活動が認められています。事業主の方は、外国人の方を雇い入れる際には、外国人の方の「在留カード」等により、就労が認められるかどうかを確認してください。
※外国人の雇入れ、離職の際に、氏名、在留資格などについて確認し、ハローワークに届け出て下さい。

2.外国人労働者の雇用管理の改善及び再就職援助について

外国人労働者を雇用する事業主は、外国人が日本の雇用慣行に関する知識および求職活動に必要な雇用に関する情報を十分に有していないこと等を考え、雇用する外国人がその有する能力を有効に発揮できるよう、職場に適応することを容易にするための措置の実施・その他の雇用管理改善を図るとともに、解雇等で離職する場合の再就職援助に努めるべきものとされています。(雇用対策法第8条)

【外国人指針の抜粋】

外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が講ずるべき必要な措置

  1. 外国人労働者の募集および採用の適正化
    ① 募集
    ② 採用

  2. 適正な労働条件の確保
    ① 均等待遇
    労働者の国籍を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱いをしてはならないこと。
    ② 労働条件の明示
    外国人労働者との労働契約の締結に際し、賃金、労働時間等主要な労働条件について、当該外国人労働者が理解できるよう内容を明らかにした書面を交付すること。
    ③ 適正な労働時間の管理
    適正な労働時間の管理を行うほか、労働者名簿等の調製を行うこと。また、外国人労働者の旅券等を保管しないようにすること。また、退職の際には、当該労働者の権利に属する金品を返還すること。
    ④ 労働基準法等関係法令の周知
    関係法令の定めるところによりその内容について周知を行うこと。その際には、分かりやすい説明書を用いる等外国人労働者の理解を促進するため必要な配慮をするよう努めること。
    ⑤ 労働者名簿等の調製
    ⑥ 金品の返還等

  3. 安全衛生の確保
    ① 安全衛生教育の実施
    外国人労働者に対し安全衛生教育を実施するに当たっては、当該外国人労働者がその内容を理解できる方法により行うこと。特に、外国人労働者に使用させる機械設備、安全装置または保護具の使用方法等が確実に理解されるよう留意すること。
    ② 労働災害防止のための日本語教育等の実施
    外国人労働者が労働災害防止のための指示等を理解することができるようにするため、必要な日本語および基本的な合図等を習得させるよう努めること。
    ③ 労働災害防止に関する標識・掲示等
    事業場内における労働災害防止に関する標識、掲示等について、図解等の方法を用いる等、外国人労働者がその内容を理解できる方法により行うよう努めること。また、労働安全衛生法等の定めるところにより健康診断を実施すること。
    ④ 健康診断の実施等
    ⑤ 健康指導及び健康相談の実施
    ⑥ 労働安全衛生法等関係法令の周知
    関係法令の定めるところによりその内容についてその周知を行うこ と。その際には、わかりやすい説明書を用いる等外国人労働者の理解を促進するため必要な配慮をするよう努めること。

  4. 雇用保険・労災保険・健康保険および厚生年金保険の適用
    ① 制度の周知及び必要な手続きの履行
    雇用保険、労災保険、健康保険および厚生年金保険に係る法令の内容および保険給付に係る請求手続等について、周知に努めること。労働・社会保険に係る法令の定めるところに従い、被保険者に該当する外国人労働者に係る適用手続等必要な手続をとること。
    ② 保険給付の請求等についての援助
    ・外国人労働者が離職する場合には、離職票の交付等、必要な手続を行うとともに、失業等給付の受給に係る公共職業安定所の窓口の教示その他必要な援助を行うように努めること。
    ・労働災害等が発生した場合には、労災保険給付の請求その他の手続に関し、外国人労働者からの相談に応ずること、当該手続を代行すること、その他必要な援助を行うように努めること。
    ・厚生年金保険への加入期間が6ヵ月以上の外国人労働者が帰国する場合、帰国後に脱退一時金の支給を請求し得る旨を説明し、年金事務所等の関係機関の窓口を教示するよう努めること。

  5. 適切な人事管理、教育訓練、福利厚生等
    ① 適切な人事管理
    職場で求められる資質、能力等の社員像の明確化、職場における円滑なコミュニケーションの前提となる条件の整備、評価・賃金決定、配置等の人事管理に関する運用の透明化等、多様な人材が能力発揮しやすい環境の整備に努めること。
    ② 生活指導等
    日本語教育および日本の生活習慣、文化、風習、雇用慣行等について理解を深めるための指導を行うとともに、外国人労働者からの生活上または職業上の相談に応じるように努めること。
    ③ 教育訓練の実施等
    教育訓練の実施その他必要な措置を講ずるように努めるとともに、苦情・相談体制の整備、母国語での導入研修の実施等働きやすい職場環境の整備に努めること。
    ④ 福利厚生施設
    適切な宿泊の施設を確保するように努めるとともに、給食、医療、教養、文化、体育、レクリエーション等の施設の利用について、十分な機会が保障されるように努めること。
    ⑤ 帰国及び在留資格の変更等の援助
    在留期間が満了する場合には、雇用関係を終了し、帰国のための手続の相談等を行うように努めること。また、在留資格の変更等の際は、手続に当たっての勤務時間の配慮等を行うように努めること。
    ⑥ 労働者派遣又は請負を行う事業主に係る留意事項
    派遣元事業主は、労働者派遣法を遵守し、適正な事業運営を行うこと。
    ・従事する業務内容、就業場所、当該外国人労働者を直接指揮命令する者に関する事項等、派遣就業の具体的内容の当該外国人労働者への明示
    ・派遣先に対し派遣する外国人労働者の氏名、労働・社会保険の加入の有無の通知等

    派遣先は、労働者派遣事業の許可または届出のない者からは外国人労働者に係る労働者派遣を受けないこと。さらに、請負を行う事業主にあっては、請負契約の名目で実質的に労働者供給事業または労働者派遣事業を行わないよう、職業安定法および労働者派遣法を遵守すること。請負を行う事業主は、雇用する外国人労働者の就業場所が注文主である他事業主の事業所内である場合に、当該事業所内で、雇用労務責任者等に人事管理、生活指導等の職務を行わせること。

  6. 解雇の予防および再就職援助
    事業規模の縮小等を行う場合は、外国人労働者に対して安易な解雇等を行わないようにするとともに、やむを得ず解雇等を行う際は、再就職を希望する者に対して、関連企業等へのあっせん、教育訓練等の実施・受講あっせん、求人情報の提供等当該外国人労働者の在留資格に応じた再就職が可能となるよう、必要な援助を行うように努めること。

3.外国人雇用状況の届出について

雇用対策法に基づき、外国人労働者がその能力を適切に発揮できるよう、外国人※を雇用する事業主には、外国人の雇入れ、離職の際に、その氏名、在留資格などについて確認し、ハローワークへ届け出ることが義務づけられています(雇用対策法第28条)。詳しくは下記の「外国人雇用状況の届出制度について」をご参照ください。

※ 日本国籍を有しない方で、在留資格「外交」「公用」以外の方が届出の対象となります。また、「特別永住者」は届出の対象にはなりません。
外国人雇用状況の届出方法については、該当する外国人が雇用保険の被保険者か否かによって、使用する様式や届出事項、届出期限などが異なります。

不法就労助長罪

以下の方は入管法第73条の2第1項の罪で、
雇用主側に課される処罰には不法就労助長罪
3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科せられます。

事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせた者。
外国人に不法就労活動をさせるために、これを自己の支配下に置いた者。
業として外国人に不法就労活動をさせる行為または前号の行為に関し斡旋した者。
刑罰なので企業に前科がつく可能性があるということです。